仕事帰りに映画を観た日のこと

最近はすっかり映画館から足が遠のいてしまいました。コロナ禍もあったし、わざわざ出掛けて観たいと思う映画がすっかり少なくなってしまったのもあります。情報収集力が落ちたのか、感受性が鈍ったのか、知的好奇心が衰えたのか、あるいはその全部か。

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お好み焼きとテリヤキバーガー

先日「苺とチョコレート」の記事を書いていたら、マメに映画館に足を運んでいた昔のことを思い出しました。

休日に誰かと待ち合わせて映画に行くのもいいですが、平日の仕事帰りに一人で映画を観るのもいいもんです。定時間際に余計な仕事が降ってこないよう祈りつつ、万障繰り合わせてそそくさと映画館に急ぐ。

その日も仕事帰りに映画を観て帰ろうともくろんでいたのです。飲食OKなので、映画館近くのデパ地下で何か食べるものを買っていくつもりでした。が、そんな日に限ってすんなり帰れまへんのや。

予定より職場を出る時間が遅くなって、デパ地下に寄る時間がない。しょうがないので通り道にあるマクドナルドでテリヤキセットを買う。ちぇー。

なんとか間に合って席に着き、お腹もすいているので予告編のうちにさっさと食べようとテリヤキバーガーにかぶりついていたら、お隣からソースのいい匂いが漂ってきた。

お隣はOL風の二人組で、どうやらデパ地下でお好み焼きを買ってきたらしい。広島焼きかもしれない。

漂うソースの匂いに「デパ地下グルメいいなあ」とうらやましく思っていたら、お隣はお隣で「マックでもよかったね」と小声で言い合っている。

THE・隣の芝生は青い。THE・ないものねだり。人の食べているものがおいしく見える不思議。なんだかおかしかったです。

ちなみに、その日に何の映画を観たかは忘れました(笑)。

ミニシアターもシネコンも

頻度としては単館系のミニシアターに行くことが多かったですが、朝イチの回だと映画とタイアップしている企業がサービスでドリンクをくれたりして、予期せずもらうと嬉しかった。

「チャーリーとチョコレート工場」を観たときは、「上映中に館内にチョコレートの香りが漂います」というアナウンスがあって、確かにほんのり甘い香りがしました。チョコレートの香りかと言われるとビミョーだったけれども。

まあ、なんやかんやそういうサービスや仕掛けは楽しいし、映画館に足を運ぶ醍醐味ともいえます。シネコンはシネコンで、正直上映作品に惹かれるものは少ないけれど、ふかふかの椅子や最新の音響設備という快適さはこれはこれでよい。

今やネット配信でたいていの映画は家で見ることができるし、余裕のある人はホームシアターで大きい画面で見ることもできるでしょうが、やっぱり「映画館で映画を観る」のは、おんぼろのミニシアターであろうと、最新のシネコンであろうと、なんとなく豊かな気持ちにさせてくれると思うのです。

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