母の奇行

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なぜ、そこに置く

週3回ペースで両親の病院通いをしているうちに、気が付けば6月。この2週間だけでも胃腸科、泌尿器科、歯科、皮膚科と、まことにバラエティーに富んでおります(嬉しくない)。

両親ともに「まだらぼけ」なので、まともなときはまともですが、油断していると突然「なんでそんなことをする!」という奇行に走るので、とどのつまり、目が離せません。

最近の母の奇行で困るのは、使用済み尿取りパッドをトイレの専用箱に捨てずに、なぜか台所のゴミ箱に捨てたり、わざわざ屋外のゴミ箱(人目に付きやすい)に捨てにいくこと。

予防的につけているので大して汚していないのが不幸中の幸いですが、そうはいっても台所のゴミ箱に捨てるのは不衛生すぎるので勘弁してほしい。

それでもゴミ箱に捨てるだけましで、今朝に至っては玄関の靴箱の上に置いてあったので、さすがに叱りました。よりによってなんで玄関……。

意味不明な反論をする

叱ると、「あんたがゴミを早く捨てに行きすぎるから悪い」と、意味不明な反論をする。大体、今日は燃えるごみの日ではないので、捨てに行ってませんが。

頭の中の回路がどういう加減になっているのか皆目わかりません。

母のトイレ関係の奇行としては、トイレットペーパー(使用済みなのかどうかよくわからない)を便器に流さず、トイレ外のゴミ箱に捨てるというものがあります。

これに関しては心当たりがある。母いわく「便意はあるのに便が出ない」とトイレに籠るのが日常で、大量のトイレットペーパーを消費するのです。

出ていないのになぜあんなに大量に消費するのか謎ですが、とにかく異様なスピードでトイレットペーパーが減る。

で、「あんまり大量にトイレットペーパーを流すとトイレが詰まるよ」と注意したのですが、これがまずかったらしい。

脳内でどう混線したのか、「トイレットペーパーを大量に流すとよくない流さずにゴミ箱に捨てよう」という回路に固定されてしまったようです。トイレの窓から投げ捨てたこともあったな。

これも「もろ使用済み」というブツではないのが救いではありますが、それにしても意味不明。

こんな風に、うっかり注意すると脳内で変に混線したまま固定化されるので、小さい子供よりタチが悪い。

ついに、宅急便の受取りもできなくなる

先日も父親を病院に連れて行かなくてはいけない日、運悪く宅急便が届くことになってしまったので母に受取りを頼んでいったのですが、帰宅して母に聞くと「まだ来ていない」と言う。

到着を待っていたのですが、なかなか届かない。で、ポストを見ると不在票が入っていました。母は全然気が付いていなかったらしい。

「ついに宅急便の受取りもできなくなったか」と軽く絶望しました。

これに関しては叱ってませんけどね。耳が遠いのでチャイムの音が聞こえていなかった可能性もあるし。だけどねぇ。宅急便の受取りさえ任せられなくなったのかと、がっくりしたのは事実。

日々できないことが増えていくのが老人。ましてや、認知症気味とあってはなおさら。

目くじら立てても仕方ないことは放っておきますが、不衛生なのはそうそう見過ごすこともできないのでこれからも注意する所存。だけど、変に混線されるのも困るんだよなぁ……。

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