20年前にもあった「プチ断食」ブーム

目次

健康法の流行も繰り返す?

「食べることは、生きること」は真理ですが、成長しきった大人の場合「食べすぎ」もよくない。昨今「プチ断食」とか「ファスティング」という言葉がはやっていますが、20年前にはすでに故・甲田光雄医師が唱える「半日断食」という言葉が健康雑誌に載っていました。

「半日断食」というのは朝食を食べないことで過剰なエネルギー摂取を抑え、「朝は食べるよりも出す」ことに重点を置いて、栄養の供給と排泄のバランスをとるという健康法です。排泄を重視するのは今はやりの「腸活」に通じるものがあります。甲田医師が世の中を先取りしていたのか、洋服の流行と同じように健康法のブームも20年ぐらいで一巡するのでしょうか。

ちなみに「半日断食」、今でいう「プチ断食」を半年ほどやってみたことがあります。結論からいうと体重はさして減らず、便通も特に改善された感じはなかったです。総じて「変化なし」というのが感想で、そうこうするうちに空腹時間が長くなると「次に食物を摂取したときに過剰に吸収して太る」説や、「朝食を食べないと糖分不足で集中力が欠ける」説を見かけ、あっさり1日3食に戻しました。

粗食は手間もお金もかかる

「粗食のすすめ」という本も買いました。載っているレシピはどれもおいしそうでした。ただ、恐ろしく手間がかかる。そして材料費もかかる。粗食=粗末な食事と誤解しそうですが、とんでもない。

味噌、醤油などの調味料も上質なものばかり、安いイワシであっても生食できる新鮮なものが必要となると、レシピどおりに材料を揃えようと思ったら大変です。たとえ一汁一菜であっても大変贅沢な食事です。

というわけで、「粗食のすすめ」は眺めるだけの本になりました。欲しいという人がいたのであげましたが、「これは作るの大変だわ」と言ってやはり本棚の飾りになった模様。

1日2食、さらには1日1食で体の調子がいいという人もいます。いろいろな健康法が現れては消えていきますが、結局成人の場合は「食べすぎない」「偏らない」ことがマストで、栄養バランスさえとれていれば1日の食事回数は何回でもいいんじゃないかという、非常に雑な結論に至りました。ただし、毎日決まった時間に食べるという規則性は大事みたいです。

目次