「ジョニィへの伝言」を残したのは五番街のマリーだったのか!

懐メロ番組で高橋真梨子が歌う「ジョニィへの伝言」を聴いて、いい歌だなと思っていました。「五番街のマリーへ」も題名だけは知っていたものの、どちらもペドロ&カプリシャスの歌だと知ったのはずいぶん後になってからのことで。

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半年後に出されたアンサーソング

で、今日、YouTubeで「ジョニィへの伝言」から「五番街のマリーへ」を続けて聴いて、これは世にいうアンサーソングなんだなとやっと気づいたのです。リアルタイムで聴いていた世代には常識なのかもしれませんが。

「ジョニィへの伝言」は1973年3月リリース、「五番街のマリーへ」は同年10月リリースと「ジョニィへの伝言」のほうが半年ほど先にリリースされています。どちらも作詞:阿久悠/作曲:都倉 俊一。

「ジョニィへの伝言」で描かれるのは、おそらく夜の街で働いているであろう女性が、恋人(ジョニィ)と一緒に街を出る約束をしたにもかかわらず当日すっぽかされ、2時間待ったあげく男の真意を悟って一人で街を去るという情景。

手ひどく裏切られたのに全然恨みがましくなく旅立つ姿が余計に哀愁を誘う。

歌詞に漂うそこはかとない罪悪感

で、「五番街のマリーへ」は、五番街へ行くことがあったら、昔付き合っていたマリーという女の様子を見てきてほしいと人に頼んでいる歌。

つまりマリーの様子を見てきてほしいと頼んでいるのは、ジョニィだったんですな。今まで「五番街のマリーへ」を聴くたびに漠然と「なんで自分で行かんのや」と思っていたのですが、そういうことか。

そんなひどい捨て方をしたら、そりゃ合わせる顔がないよねぇ。

それにしても、阿久悠の書く詞というのは物語性に富むというか、映画のように情景が浮かぶ。

昔の歌のほうがボディブローのようにじわじわ心に響いてくる力を持ってると思うのは、歳をとったせいでしょうか。

いまいちすっきりしなかった「五番街のマリーへ」の背景が「ジョニィへの伝言」にあると知って、長年の疑問が氷解した日でした。

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