久しぶりに、ラッシュアワーど真ん中の山手線に乗ったんですよ。かれこれ10年ぶりぐらい。相変わらずヒドイ混雑で、命を削られる非人間的空間でした。
社畜というのは誰が言いだしたか知らないけれども、改めてうまいこと言うと感心しました。あれは、まさしく社畜列車。そこに人権などというものはない。
観光客に蔑まれる社畜たち
社畜列車が時間調整のためにドアを開けたまま駅に停車していたら、ホームを観光客っぽい白人カップルが、バカでかいスーツケースを引いて通り過ぎたんですけどね、男のほうの、なんというか蔑んだような表情が印象的でした。
そうだよ、これがジャパニーズ社畜トレインだよ。わかったらそのでかいスーツケース持って乗り込もうなんて舐めたこと考えんなよ、物見遊山ならタクシーで行きやがれと心の中で毒づいたわけですが、まあ、バカにされてもしょうがないよね。常軌を逸した混雑が放置されてるんだから。
ずっと前にも、駅員が社畜をぎゅうぎゅう押し込んでいるところを、外人観光客が写真に撮ってたな。そのぐらい異常ってことです。毎日乗ってる社畜は飼いならされて麻痺してるかもだけど。
不安を煽りつつ、分散させる気はなさそう
首都直下地震とか富士山噴火とか煽りまくってますが、個人でできる対策なんてたかが知れてるんだからさ~、この過密っぷりを解消するのは国レベルの課題じゃなかろうか。
高層ビルの一面のガラス窓が朝日を反射して輝いていましたが、あれが粉々に砕けて降ってくるかと思うと、おそろしや。
とりあえず霞が関ごとまるっと地方に移転してみてはどうでしょう。ようやく文化庁が京都に移転したけれど、なんかシブシブ、イヤイヤって感じを受けたのは気のせいでしょうか。
パラパラ移転してもしょうがないので、中央官庁街まるごとドーンと移転してみたら企業の本社機能とかもちょっとはバラけるのでは。みんなで移れば寂しくない。たぶん。
電車つながりで2曲
社畜列車でドナドナ状態のなか、なぜかジャズの「A列車で行こう」が浮かびました。A列車はこんなにぎゅうぎゅうではないと思うけど。現実逃避以外の何物でもない。
A列車で行こう
言わずと知れたジャズの名曲。この曲は歌詞なしでも、なんというか地下鉄の疾走感が出ているのがすごいと思うんですわ。A列車とは、ブルックリンからマンハッタンまでを結ぶニューヨーク地下鉄A系統のことだそうで。粋な曲です。
Tokyo
ロロロ(クチロロ)の「Tokyo」も電車の臨場感たっぷり。東京FMの「シンクロのシティ」のテーマ曲でした。「A列車」に乗っているのが壮年のジャズメンだとしたら、こちらは村上春樹の小説に出てきそうな青年といったところか。メンバーに、いとうせいこうがいることにびっくり。小説書いたり音楽やったり多才な人だ。
混雑の圧迫でアバラ骨が折れたとか、窓にヒビが入ったとか、なんかいろいろ限界だと思うんですけどね、東京への転入はまた増加に転じたらしいっす。社畜列車は続くよどこまでも。