介護とは、糞尿の始末と見つけたり

近所の家にも、まだらぼけの爺さんがいる。奥さんと娘の3人暮らし。爺さんはほぼ毎日デイサービスに通っていて、娘は勤めに出ているので、爺さんと娘の接触時間は短く、ほとんど奧さんが世話をしているはず。だがしかし。

その短い接触時間にもかかわらず、娘の爺さんに対する罵声が結構な頻度で響き渡る。前にも書いたと思う。

うちの母は「爺さんが可哀そう」と言う。私は「娘の気持ちもわかる」と言う。

罵声が特段ヒートアップする時は嫌でも内容が聞こえてくるのだけれど、どうも爺さん、ちょくちょくシモの粗相をするらしい。後始末をするほうの身になれば、怒鳴りたくなるのもわかる。

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排水溝に詰まる茶色いブツ

かくいう我が家でも先日、汚物事件が勃発。夕方、風呂掃除をしようと排水溝のフタを開けたら、目に飛び込んできたのは排水溝に詰まった茶色いブツ。

そう、大便です。お食事中の方、すんません。でも、介護と糞尿は切っても切れない話。小さな汚物事件は日常茶飯事だけれども、ここまでの大汚染はしばらくなかった。

私、大・発・狂。犯人はわかっている。最後に風呂に入った父。父を呼んで、どういうことかと事情聴取。聞けば入浴中に便を漏らしたという。

父としては水で流したからそれでOKというつもりだったらしい。ダンマリを決め込んでいた。

黙っていられては消毒もできない。風呂場は汚染されたまま。もう狂ったように消毒しまくった。近所の娘に負けず劣らず、怒鳴りまくり。恥も外聞もない。

こういう想像を絶する不衛生をやらかされると、とても冷静ではいられない。ここは施設でもなければ、私も仕事で世話をしているわけではないので。

この父、大便の不始末をちょくちょくやらかすけれど、反省の色はない。なので繰り返す。もちろん自分で片付けられるわけもなく始末をするのは私。

だから私は近所の娘が爺さんを罵る気持ちはよくわかる。しょっちゅう路上駐車をして悪びれもしない横着な女だけれども。

うちに比べれば……

罵声娘には同情的とはいえ、もしあの娘が私の立場に置かれたら、あの罵声では済まないだろうなぁとも思う。

罵声娘は母親と二人で一人のボケ老人を見ているが、私は一人で二人のボケ老人の面倒を見ている。

罵声娘の父はほぼ毎日デイサービスに通っているが、うちの父はデイサービスは断固拒否。家に張り付いている。掃除機をかけるのもひと苦労。

罵声娘の妹は他県に嫁いでいるが、たまに手伝いに来る。ウチの愚弟は家の購入代金の半額を親に援助してもらっておきながら、介護は一切、我関せず。それどころか私を誹謗中傷する始末。

とまあこんな状況なら、罵声どころか爺さん、半殺しの目に遭うんじゃなかろうか。

そういえば、罵声娘の妹が手伝いに来ていた日、例によって爺さん、粗相をしたらしい。妹の大声が聞こえてきた。妹は毎日のことではないので怒ってはいなかったけれど、それでも大騒ぎしていたな、やっぱり。

で、その日の午後、私が外出から帰ってきたら、爺さんが自分の家の玄関先に半裸で立っている。肌色のシャツでも着ているのかと思わず二度見したら、やっぱり上半身裸だった。

何があったのかはわからない。でも、たまにしか来ないとはいえ、妹も腹に据えかねる出来事があったのではないかと推測。

介護というのは、当事者じゃなければその苦労はわからないし、きれいごとでは済まされないとつくづく思った次第。

というわけで、外道の愚弟夫婦は地獄に堕ちろと思うし、介護をしている皆様には、私も含めて、心からお疲れさまと言いたいのであります。

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