花壇に潜む隠密ババア

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潜伏&瞬間移動

田舎というのは監視がうるさいものです。うちの近所もご多聞にもれず、他人の家の動向が気になって仕方がない人種がチラホラ生息。

で、隣家のババアもこの手の人種。ババアの趣味は広大な庭での野菜と花づくりと書くと聞こえはいいけれど、庭仕事7割、情報収集3割といったところ。

庭仕事をしながら、とにかく近所の動向をチェックしている。

うちの親と同世代なので結構な歳だけれど、動きは俊敏。庭の向こうにいたかと思えば、いつのまにか我が家との境の塀の下にしゃがんでいたりして、油断がならない。

ある日、買物から帰ってきたらババアが庭の隅の木の下に潜んでいる。珍しい場所にいるなと思ったら、道を隔てた罵声娘の家から、例によってまだらボケの父親を激詰めしている声が聞こえてくる。

ババア、聞き耳を立てていたらしい。オエェ。

サバサバとズケズケは違う

隠密行動に長けているのでジトーっとしたタイプかといえばそうでもなく、一見サバサバ風を装って相手の警戒を解き、情報を聞き出すのがババアのテクニック。

かなりズケズケ物を言うので敬遠する人も多く(うちの母もその一人)、思うように情報収集できない家もある。となると、どうするか。

たまの帰省で帰ってきた娘や息子をターゲットにするのです。気さくな近所のおばさんといった体で、無防備な子供世代から情報を聞き出す。

はい、私もタゲられました。実家に戻った最初の頃なんぞ、喰いつくように質問してきた。うちの母が相手をしないものだから、娘の私なら御しやすいだろうというわけ。

ウザいので最近は「こっち来んな、こっち見んな」オーラ全開で無視しているのだけれど、隙あらば話しかけようとしてくる。

うっせえ、うっせえ、うっせえわ!

私も園芸は好きなので実家に戻ってから植物を植えまくっているのですが、ババア、私が庭に出ると、かならず庭に出てくる。

ババアの庭には多種多様な植物が植わってはいるけれど、畑と花壇と果樹が脈絡なく植えられた、とにかく雑然とした庭。

コレクタータイプというか物量で勝負というか、ババアには庭をデザインするという発想はないらしい。

全く参考にしたい庭ではないし張り合う気なんぞ毛頭ないのに、ババア、やけに上から目線でチェックしてくる。

水やりをしていると、「頑張っていること。でも。裏のほうの草むしりは追いついていないみたい」だってさ。

ほんとに口を開くとロクなことを言わない。勝手に人の庭を品評してくれなくていいです。

私はマイペースで庭づくりをしているだけ。そっちはそっちでヒマとカネにあかせた庭づくりを楽しんでればいいぢゃん。

チュウゴクアミガサハゴロモよりもウザい

参考にしたいお庭はほかにある。母と私で「ナンバーワンの庭」と呼んでいるお宅。植わっている植物も仕立て方も、とにかくセンスがよい。

広さでいえばババアの庭と比較にならないくらい狭いけれど、はるかに目を惹く。

狭いスペースを無駄なく使っているのもポイント高い。でも、どんな人がこの庭をつくっているのか、住人を見たことはない。

東京にいたころ、赤毛のアン的な洋館にピンクのバラが咲き乱れるメルヘンチックなお宅があった。

イメージとしてはこんな感じ

さぞや素敵な奥様が丹精しているのかと思いきや、せっせとバラの手入れをしていたのは、灰色の作業着に身を包んだごく普通のじいさんなのでした。

編み物が得意なおっさんがいるように、洋館に合うピンクのバラを育てるじいさんもいる。「ナンバーワンの庭」をつくっているのも案外おっさんなのかもしれない。

それはともかく、庭仕事の妨げになるババア、蚊よりもチュウゴクアミガサハゴロモ(害虫)よりもウザイ。こいつにわずらわされずに庭仕事をしたいので、目下、目隠し対策を考え中。

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