フィギュアスケートTV観戦記(2)~難波のエンターテイナーはどこへ行く~

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進撃の三浦くん、路線変更 の友野くん

カナダ大会、安定のさかもっちゃん&ニュー草太くんはめでたくペア優勝でした。2位の三浦佳生くんのフリー「進撃の巨人」も今期の楽しみになりそうなプログラムです。惜しくも4位の友野くんはイメチェンか。今期はしっとりモードでいくのかね?

彼が一番輝くのは「難波のエンターテイナー」の呼び名にふさわしい、とにかく陽気で楽しい路線だと思うんだけどなー。

2022年のエキシビジョンナンバーの「ビルズ」、あれが友野くんの真骨頂だと思います。エストニアで行われた四大陸選手権に出場した友野くん、ケガをした選手の代わりに急遽世界選手権に出ることになり、その足でフランスへ。フリーはさすがに疲れが出て結果は6位に終わったものの、来季の日本の出場枠確保にはしっかりと貢献し「代打の神様」の称号も得ました。

キャリーケースをぶん回す友野くんは輝いていた

世界選手権のエキシビジョンに出ることになるも、急な出場で衣装と小道具がナイ。衣装といっても「ビルズ」の衣装はサラリーマン風スーツと通勤カバンとメガネなので、現地のユニクロでスーツ一式を調達し、通勤カバンは手持ちのACEのキャリーケースで代用したとのこと。

間に合わせのスーツで赤いキャリーケースをぶん回す友野くんは実に輝いていました。フランスのお客さんも大盛り上がり。帰国後、ACEからスーツケースをプレゼントされたそうで、ACEも粋な計らいです。

あれが友野くん本来の路線だと思うんだけどなー。本人もまわりも楽しくする演技。しっとり路線を試すのもいいけど、気が済んだらまたエンターテイナーに戻ってほしい。

もう一つの見どころは町田樹くんの解説

今回、個人的に楽しかったのは、男子の解説者が町田樹くんだったこと。現役時代は「氷上の哲学者」と呼ばれた「まっちー」こと町田くん。町田節ともいえる独特のワードセンスと妙な間に、聞いていてニヤニヤしてしまいました。

ジャンプの種類を連呼するだけの解説者ならAIにでも任せておけばいいと思うので、まっちーのような元選手として、研究者としての視点からの解説も斬新でよいのでは。なるべく彼の色を消さないように、妙な圧力をかけずに、今後ものびのびと解説をさせてやってほしいものです。

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